どうしたら伝わりやすい? 視覚優位の子どもへの躾ポイント
「子どもに何度同じことを言っても、理解していない。ちゃんと聞いているのか・・」
という親御さんの嘆きをよく耳にします。
実は、子どもにしっかりと理解させるためには「伝え方」を工夫する必要があり、同じ伝え方では何度言っても理解できないといいます。
また、何度言っても理解していないのであれば、視覚優位の特性を持っている可能性が考えられます。
そこで今回は、視覚優位の特徴と、視覚優位の子どもに伝わりやすい躾ポイントについて考えていきましょう。
視覚優位とは?
子どもが学ぶ方法には、「見る」「聞く」「体験する」などがありますが、どの方法が理解しやすいかは生まれつき人によって異なり、受け取る情報を処理する手段には、得意、不得意があります。
受け取る情報のタイプは、大きく3つの種類があり、視覚からの情報収集および理解が得意な「視覚優位」、聴覚からの情報収集および理解が得意な「聴覚優位」 、そして、体で感じ取り、経験することからの情報の収集および理解が得意な「体感覚優位」にわけられます。
視覚優位は、視覚からの情報が得意な分、聴覚や体感からの情報を処理することは苦手な傾向があります。
視覚優位の特徴
視覚で捉えるのが得意とされる「視覚優位」の人は、具体的に以下のような特徴が見られます。
・人の話を言葉で聞くよりも、文字や絵、図などを見た方が理解しやすい
・話しを聞くよりも、見本を見た方がわかりやすい
・文章よりもイラストや写真の方が理解しやすい
・何かを思い出す時に、言葉よりも映像が浮かぶ
・人の顔を覚えるのが得意
・言葉でのコミュニケーションが苦手
・口頭だけで説明では、理解できないことがある
・絵を鮮明に覚えたり、細かい違いをすぐに見つけられる
・自分の気持ちを人に伝えられない
・時系列の把握が苦手
これらの兆候が見られるなら、視覚優位の特性を持っているのかもしれません。
視覚優位の子どもへの躾ポイント
1.教えたいことは視覚に伝える
言葉で何度も伝えるよりも、紙に書いたり、実際にやって見せるようにしましょう。
手洗いや歯磨きなど、生活習慣としてやって欲しいことは、時系列でイラスト書きをしてよく目につく場所に貼っておきましょう。
視覚優位のなかでも、「文字」に反応しやすいタイプと、「画」に反応しやすいタイプとがあります。文字の読めるお子さんで文字タイプであれば、イラストを省いて文字だけでも構いません。
2.身の回りを整理整頓する
視覚優位の場合、情報が細かなものを含めて視覚から多くの情報が入ってきます。
見て欲しいものに集中し、視覚からの情報を整理できるよう、身の回りの整理整頓を心がけましょう。
視覚優位の特徴と、視覚優位の子どもに伝わりやすい躾ポイントについてご紹介しました。
情報を処理する手段には、生まれつきの個人差があります。
我が子に合った方法を工夫して伝えることで、躾のしやすさも好転するかもしれませんね。