子どもに理系科目が好きかを尋ねると、大好きと答える子と大嫌いと答える子に分かれるといいます。
昨今、子どもの理科離れが進んでいると言われていますが、小学生のうちに理系科目に苦手意識を持ってしまうと、中学・高校においても理系科目が不得意になってしまうケースが多いようです。
科学では実験や観察などを通じて、探求心や発想力を養うことができます。
できれば、子どもの本来持っている好奇心を損なわずに、科学への興味をうまく伸ばしてあげたいものですね。
そこで、子どもが理系好きになるために親ができることについて考えてみましょう。
小学生以下の子どもが、興味を持ちやすい科学分野ベスト3は、「動物」「魚」「昆虫」です。
次いで、「花や植物」「恐竜」「星や宇宙」が続きます。身近に触れる機会が多いものに、子どもは興味を持ちやすい傾向があることがわかります。
子どもが科学に興味を持つきっかけは、大きくわけて3つあります。
1つ目は「公園など自然に触れられる環境での遊びを通じて」、2つ目は「動物園や水族館、植物園など実物を展示してある施設へ行って」、3つ目は「テレビ番組を見て」です。
いずれも、子どもが自らじっくり観察することがきっかけとなっていると言えるでしょう。
一方、さらに科学への関心を深めるきっかけとなったのは、科学館や博物館でのイベントなどへの参加が多いようです。
科学のなかでも、ある一つのことをクローズアップして体感することで面白みを実感し、それがきっかけとなりさらなる興味へと繋がっていくといえます。
科学に興味を持たせるファーストステップは、身近な実物の観察。
近所の公園や道端で見かける虫や植物などの生き物に興味を示し、親子で観察してみましょう。
虫などの行動観察や、季節のうつろいのなかでの植物の変化の観察を通して、子どもが興味を引く発見が見つかるかもしれません。
セカンドステップとして、休みの日には動物園や水族館などに遊びに行き、ふだん家の近くでは見られない生き物を観察してみます。
絵本や図鑑などに出てくる生き物の動く姿を目の前で観察することで、子どもの好奇心はより一層に膨らむことでしょう。
そして子どもが興味を持ち始めたら、科学館や博物館などで開催されるイベントに参加してみましょう。
イベントは、なるべく視覚に訴え、子どもの年齢でも理解できそうなものを選びます。科学の実験などは、小さな子でも興味を持ちやすいのでおすすめです。
おでかけが難しい場合でも、最近は理系感覚を養えるおもちゃやゲームが売り出されています。
また、子ども向けの科学番組を見せたり、家庭でできる実験キットを取り寄せて親子で実験をしてみるのもよいでしょう。
いずれにしても大切なのは、子どもの好奇心を刺激して興味を向けさせること。
親があまり科学に興味がない場合は、幼児教育などの集団生活を通じて、身近な自然に目を向ける機会を増やすのも良い方法ですね。