テレビや教育教材などの歌を子どもが歌って楽しんでいる姿を見ることがあると思います。子どもが音楽に合わせて歌っている姿はとても微笑ましいものですよね。とはいえ、よく聞いてみると「音程がうまく取れていないのでは?」「音痴なのでは?」と不安になることもあるかもしれません。
実は、子どもの音痴にはいくつかのタイプがあります。ここでは、子どもの音痴をうまく矯正するために知っておきたい音痴の原因やタイプについてご紹介いたします。
音痴になる原因を見極めよう! 音痴のタイプとは?
1. 音楽に馴染みがないタイプ
小さい頃から音楽に触れる機会が多い子どもであれば、音程をとって曲に合わせて歌う能力が伸びやすくなります。逆に、音楽にあまり触れないまま育つと、音程を取って正しい音階で歌う力がなかなか身につかないことがあります。
2. 音感が身についていないタイプ
耳から聞いた音楽をうまく捉えられず、音程とまったく関係のない歌い方をしてしまうというタイプもあります。
子どもに限らず大人であっても、ほかの人と一緒に歌ったときにつられてしまうケースは少なくありません。こういったタイプの人は、音感が十分に身についていないといえます。
3. 声帯に筋力がないタイプ
歌をうまく歌えるだけの筋力が身についていないために音痴になっている可能性も考えられます。声帯に十分な筋力がない場合、うまく音程をコントロールできないことがほとんどです。
歌うときに、ずっと同じ音で叫ぶような感じになってしまう子どももいます。こういった子どもの場合、声が大きいので筋力は身についているように思われるかもしれません。しかし、音程を声帯でうまくコントロールできずに同じ音で歌ってしまうのも、声帯の筋力不足が原因です。
4. 周囲の人に音感がないタイプ
音痴の原因というと遺伝的要素を疑う方がいるかもしれませんが、音痴は遺伝しないことが既に明らかになっています。適切な音楽教育を受ければ誰でも音感を身につけることができるのです。
ただし、両親や周囲の人に音感がない場合には注意が必要です。音程の狂った歌を聞きながら育った子どもは音程のとり方が分からなくなったり、親や周囲の人の音程が正しいと思い込んだりします。こういった環境下では狂った音程が標準の状態となってしまうため、音痴が定着してしまうのです。
5. 音痴に意外な原因が隠れている場合も
まれに、音を正しく聞き取る脳の部分に異常が生じており、音階が理解できないケースもあります。また、耳がよく聞こえていないために音感が身につかないケースもあります。
話しかけたときに反応がないなど、音痴以外にも聞こえに関して気になるサインがみられた場合には、早めに医療機関に相談しましょう。
音痴には実はさまざまなタイプがあり、原因によって対処法も異なります。幼児期であれば、多くの音楽に触れたり歌を練習したりすることで音痴は少しずつ改善していきます。
子どもが音痴なのではと心配な方は、積極的に音楽に触れられるような環境を作ってあげましょう。歌やリトミックを楽しめる幼児教室に通わせてあげるのも効果的な方法です。子どもが楽しみながら歌を歌えるよう、工夫してみてくださいね。