毎日の生活で何かと制限が強いられる昨今、ストレスを感じる子どもが増えています。また、子どもは兄弟の誕生や幼稚園・保育園への入園などによる環境の変化でもストレスを感じがちです。言葉で上手くストレスを表現できない子どもは、態度や行動でSOSサインを出すことも。
そこで今回は子どものストレスサインや、親ができる対処方法をご紹介します。
子どもがストレスを受けたときの“SOSサイン”とは
私たちは仕事や子育て、家事、親類や友人・知人・地域の方との人間関係など、さまざまなところでストレスを感じます。それは大人だけではなく、小さな子どもも同じです。
子どものストレスの原因は、以下のようにさまざまです。
・自分の下に兄弟が生まれて親を独り占めできなくなった
・保育園や幼稚園に入園し、共同生活でストレスを感じている
・習い事で自分だけうまくできない
・親に叱られた
小さな子どもの場合、自分でうまくストレスを発散できず、イライラして怒ったり、ぐずったりするケースが多いです。また、子どもによっては安心感を求めようとして親にスキンシップを求めるようになる子も。ほかには赤ちゃん返りをして、いつもならできることも親にやってもらおうとする……という場合もあります。
感情面で特に変わりがなくても、腹痛や下痢、食欲不振など体の不調となって表れる子もいます。
子どもにこうしたSOSサインが見られる場合は、親がストレスを解消するために働きかけてあげるとよいでしょう。
子どものストレス、親はどう対処すべき?
「子どもにストレスが溜まっているかも?」と感じたら、親は次のような対処をしてあげましょう。
積極的にスキンシップを取る
幼稚園や保育園などで親と離れる時間がストレスになっている子どもには、積極的にスキンシップを取ることをおすすめします。スキンシップをすると「オキシトシン」という神経伝達物質が分泌されます。オキシトシンは“幸せホルモン”ともいわれていて、安心感や幸福感、ストレス解消などの効果が得られるのです。子どもと手をつないだり、ハグをしたりするよう意識してみましょう。
好きなことに没頭させてあげる
子どもがストレスを感じているときは、好きなことに思いっきり没頭させてあげるのも効果的です。家の中ならおもちゃで遊んだり、絵本を読んだり、絵を描いたりするのもよいでしょう。公園で思い切り走り回って遊ぶのもおすすめです。親が一緒になって遊んであげれば、子どもの心は「楽しい!」という気持ちで満たされ、ストレスも軽減されます。
ストレスの原因を取り除く
ストレスに対し折れない心を育てることは大切ですが、ストレスの原因が深刻なものである場合は話が変わります。そもそも小さな子どもは、自分でストレスの原因を取り除くことができません。保育園や幼稚園の先生に相談したり、習い事を整理したりするなど、大人ができる限りのサポートをしてあげましょう。
成長過程にある子どもは、さまざまなストレスに直面します。親としては子どもが今どのような状態なのかを把握することと、ストレスを和らげるケアを意識できればベストですね。
ただし、親が先回りしてストレスの原因を取り除きすぎるのはNGです。子どもは成長につれてストレスと向き合い、乗り越える力を少しずつ身に着けていきます。完全にストレスを無くすのではなく、ストレスとうまく付き合っていく「対処方法」を身に着けられるようサポートしてあげましょう。
また、子どものストレス対策には「のびのび遊べる環境」を整えることも効果的です。そのためには歌ったり踊ったり、体を動かして遊べる幼児教室へ入れてあげるのもよい方法ですね。