アメリカのほかの州と比較して、多民族が多く暮らしているハワイ。公立学校でも第2言語を学んだり、英語を母国語としない人に向けた英語教育プログラムも充実しています。
ハワイでは、個々のそれぞれ異なる考え方を尊重し合うのが当たり前だと考えられるなかで、小学生のうちからみんなの前で発表したり、グループで討論をしたりする場も多く設けられています。
今回は、そんなハワイの教育事情と、子どもたちの休日の過ごし方や人気の遊びについて紹介いたします。
ハワイの教育の特色
ハワイでの義務教育は7~17歳までの12年間と日本より長めで、1年生から12年生という呼び方をしています。ほとんどの子どもが住んでいる地域の公立校へ通っており、アメリカの教育政策であるCCSS(コモン・コア ステート スタンダード)という国内全生徒が一定水準の学力をつける指導を行っており、義務教育でも日本でいう中学生には落第や留年の制度もあります。
いっぽう、観光業が盛んなハワイでは、法律で13歳以下の子どもを保護者なしで放置することが禁止されています。そのため、学校への送迎サービスのほか、親の就業時間に合わせて、朝の7:30から夕方17:00まで預かってくれる学校もあります。
入学前の子どもに関しては、小学校に上がる前の一年間は、公立小学校に付属した幼稚園「キンダーガーデン」に無料で通うこともできますが、ハワイの家庭の大半を占める共働き世帯は、3歳から預けられる託児保育にあたる有料の「プリスクール」や「ナーサリースクール」を利用しています。
ハワイの子どもたちの休日の過ごし方
ハワイには、観光客がよく訪れる場所以外にも、幼児連れのロコ(ハワイ州に生まれ育った在住者)がよく訪れる浅瀬のビーチがあります。休日には子連れファミリーが集まり、子どもが小さなうちから水遊びやボール遊びで遊んだり、ピクニックやバーベキューをして楽しんだりする姿をよく見かけます。
また、ハワイでは、1年を通してスポーツに打ち込める環境が整っており、多くの子どもたちがスポーツに力を入れています。サッカーや野球、バスケットボールをはじめとして、水泳などのウォータースポーツ、アイススケートなど、ひとつのスポーツだけでなく複数のスポーツに親しんでいるのが特徴です。
また、「ケイキフラ」と呼ぶ子どものためのフラダンスや、ウクレレを子どものうちから習うのもハワイならでは。学校でもフラダンスの発表会があるなど、子どもたちの生活にも根付いています。
ハワイの子どもに人気の遊び
ハワイは人種的にアジアカルチャーの影響を強く受けており、日本の子どもの遊びとの共通点が多いのが特徴です。
最も人気なのは「鬼ごっこ」。日本の「氷鬼」や「色鬼」と同様、ルールを変えたさまざまな鬼ごっこがあります。また、「アルプス一万尺」などの手遊びのほか、折り紙で作った力士でトントン相撲の遊びも人気です。
言い伝えや伝説が多く残るハワイでは、「穴を掘ったら埋める」のが常識。ハワイでは、穴はお墓を意味するため、砂遊びなどで掘った穴もそのままにしておくと縁起が悪いと言われています。また、ハワイ島から石や珊瑚のかけらなどを持ち出すと不幸になるということも信じられており、世界共通の遊びのなかにも、ハワイならではの言い伝えが息づいています。
ハワイの教育事情と子どもに人気の遊びを紹介いたしました。共働きの多いハワイでは、「プリスクール」や「ナーサリースクール」を始めとして異人種を含む子ども達同士の交流が多く、また休日も家族ぐるみの交流が多いのが特徴。
そのような環境だからこそ、言語能力やコミュニケーション能力も育ちやすいと言えるでしょう。
日本においても、英語幼児教室などに通うことで幼いうちから多民族の子どもたちと交流する経験ができる施設もありますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。