子どもの発達に、「真似ること」(模倣)が大きく関わっていることはよく知られています。
兄弟姉妹のうち、上の子どもよりも下の子どもの方が発達の早いケースが多いのも、下の子が上の子を真似することが影響していると考えられています。
真似るという行動は乳児期から始まり、日々子どもの成長に繋がっているため、できるだけ子どもが真似をしやすい環境を整えてあげることはとても大切です。
そこで今回は一人っ子を持つ親御さんに向けて、子どもの発達を促す「真似ること」を促す環境とはどのような条件なのか、について紹介していきます。
子どもの発達を促す「真似ること」を促す条件とは?
真似る相手が自分に好意的であること
日頃からよく真似する子どもであっても、決して誰に対しても真似をするわけではなく、自分に好意的でない相手の真似はしないものです。真似をする時には、相手が自分に普段から好意的で、自分に心を開いているかどうか、という事を子どもながら感じ取っていると言われています。
つまり、真似をするためには相手への共感が必要であり、生まれ持った性格が「慎重な性格」な子よりも「開放的な性格」の子の方が真似しやすいといえます。なかなか真似をしない子に対しては、まずは子どもとの愛着形成に力を入れるようにしましょう。
子どもが真似できそうな手本を見せる
子どもが真似をするためには、その子の発達状況に合わせた「真似できそうな手本」を見せることが必要です。「自分にも簡単にできそう」「ちょっと頑張ってみよう」と思うレベルでないと、はじめから諦めてしまいます。
真似して出来るという成功体験を積んでいくことが大切です。
子どもの反応をみながら、スモールステップで「今できることよりも少しだけ難しいこと」を意識することで、真似しやすい環境をつくりましょう。
「憧れ」が真似したいと思うきっかけに
何かに挑戦する時の動機は、大人でも「かっこいいな」とか「すてきだな」といった憧れを伴うものです。子どもが「真似したい」と思う動機も同様で、真似したい相手に対して憧れの感情が必要です。
これは、同年代よりも少し年上の子に抱くことが多く、よく小さな子が年上のお兄さんお姉さんの後ばかり追いかける姿を、ひと昔前には良く目にしたものです。子どもが憧れを抱くような相手と遊ばせることで、真似をしたいという気持ちを起こすことができるでしょう。
子どもの発達を促す「真似ること」を促す環境とはどのような条件なのか、について紹介いたしました。
乳児期から始まる模倣は、ママやパパなどからはじまりますが、真似したいと思える相手が多いほど、模倣によって学習できることが広がります。
縦割り保育の時間のある幼児教室に通うことで、子どもが真似したいと思える場面も増える可能性もあるので、利用されてみるのもよいかもしれません。