昨今、プチキャンプや日帰りキャンプなどを含めてキャンプの人気が高まっており、小さなお子さん連れのファミリーキャンパーも増えているようです。
アスレチック遊具や魚のつかみ取りなど、子ども向けにさまざまな工夫がなされた子ども連れ向きのファミリーキャンプ場も点在し、今やキャンプはファミリーレジャーの定番となりつつあるのではないでしょうか。
いっぽうでレジャーとしてだけでなく、キャンプは子どもの健やかな成長のために大切な自然体験活動として文部科学省においても推進されています。
そこで、キャンプを通して子どものどのような力が育つのかについて詳しく紹介いたします。
キャンプを通して育つ子どもの力
文部科学白書2016によると、キャンプなどの体験活動は,幼少期から青年期まで体験を積み重ねることにより「社会を生き抜く力」として必要となる基礎的な能力を養う効果があるとされています。
具体的には、仲間とのコミュニケーション能力や協調性、自立心や責任感、そして主体性やチャレンジ精神が挙げられています。
また、普段の人間社会とは異なる自然の中で自分を客観的に見つめる体験から、人間が自然の一員だということを幼いながら認識することができるようになっていきます。それにともない、自分中心の考えを排除し、大らかな人間関係能力や自尊感情、物事への意欲や関心が高くなり、思いどおりにならない状況に直面したときの対応力も養われていくと言われています。
ファミリーキャンプ体験が子どもに与えるメリット
お手伝いをよくする子どもは、自己肯定感や道徳観、正義感が高いということを、耳にされたことはないでしょうか。
普段の忙しい日常生活で、子どもにお手伝いをしてもらうのはなかなか難しくても、キャンプでは自然と子どもがお手伝いをする環境があります。
普段はあまりお手伝いをしない子どもでも、パパやママがテントの設営や食事の準備など、協力しておこなっているのを見て、子どもも率先してお手伝いをしてくれるでしょう。
キャンプでは普段よりも時間に余裕があるので、大人も子どものペースに合わせて見守ることができます。キャンプでのお手伝い体験による自己肯定感は、思い出と共にしっかりと子どもの心に残るはずです。
また、普段は便利なものに溢れた生活ですが、キャンプの場では限られた持ち物の中で工夫して物事を行う必要性があります。家族で話し合って解決策を考えたり、意見を言い合ったりするなかで家族の絆が深まるのは大きなメリットだといえるでしょう。
子どもたちにとって、塾に習い事にと忙しい現代だからこそ、キャンプは貴重な体験です。
家族だけでは心細いようでしたら、お友達家族と誘い合って出かけるのもよいでしょう。
もし、インターナショナルスクールなどの多国籍の幼児教室のお友達がいれば、キャンプの場で外国文化の体験を取り入れることもできるでしょう。