初めての発語は、1歳前後を目安としていることが多いようですが、発語の時期にはかなり個人差があります。発語できるようになるまでには、生れてからさまざまな能力の発達が必要となり、それぞれの発達時期や発達スピードは、個々で異なります。
しかしながら、同じ月齢の子どもが上手におしゃべりをしている姿を見ると、やはり我が子の発語はいつになるのか、と気になるものです。
そこで、子どもの発語を促すための5つの方法をご紹介いたします。
口周りの筋肉を発達させよう
言葉を発するには、舌や口周りの筋肉の発達が欠かせませんが、柔らかいものばかりを食べていると、筋肉の発達が遅れがちです。
そのため、食べられる範囲で普段より少し硬めの食材を与えたり、カットを少し大きめにした食材を与えたりしてみましょう。また、麺類やシェイクなど吸って口に入れるものや、ソフトクリームなど舌を出して舐める動作が必要なものなどを与える機会を増やしてみるのもおすすめです。
食事以外でも、おもちゃのラッパやハーモニカなど、口を使って音が出るおもちゃを与えてみるのも効果が期待できます。
真似しやすい言葉でたくさん話しかけよう
赤ちゃんはよく耳にする言葉から覚えます。そのため普段耳にする言葉は、難しい言葉よりも真似しやすい言葉の方が、発語がしやすいと考えられています。
真似しやすい言葉とは、「パパ」「ママ」「ワンワン」「ブーブー」「ジャージャー」などの1~2音の繰り返し語や、それに近い「マンマ」「ネンネ」などの言葉です。
これらの言葉を使って、大人が繰り返し言葉がけをすることで、発語を促すことに繋がります。
絵本や歌を活用しよう
真似しやすい言葉がたくさん出てくる絵本を活用するのもおすすめです。絵本の読み聞かせは、言葉を耳にする機会が増えるとともに、物や様子を明確に表した絵によって言葉と意味を結び付けやすいという効果も期待できます。
また、歌が好きな子なら、歌を真似することで言葉があふれ出す子もいます。童謡の「ちょうちょ」「はと」など、真似しやすい繰り返し言葉が出てくる歌を中心に、大人が楽しそうに歌って聞かせてみましょう。
答えは大人が代弁して見せよう
言葉のインプットが出来、筋肉も発達していても、どのような場面で発したらよいのかわからず、思いを言葉に乗せられない場合もあります。そのような場合には、大人が代弁してあげることで、次第に理解できるようになります。
眠そうな仕草に対し「ネンネしたいね」、蛇口を触りたがる時に「ジャージャーしたいね」など、場面ごとに気持ちに合わせた言葉を大人が代弁してみましょう。
子どもが集う場所に連れていく
一人っ子の場合など、自分以外の子どもが話している場面を見る機会が少ない場合や、言葉を発しなくても大人が先回りをして世話をしてくれる環境に慣れている場合など、言葉を発しようとする意識が眠ったままになりやすいといいます。そのような場合は、幼児教室や公園など小さな子どもが集まる場所へ連れていくことで、同年代の子のおしゃべりに刺激されて発語に繋がることもあります。
子どもの発語が待ち遠しい親御さんに向け、子どもの発語を促す方法を5つ紹介いたしました。発語はさまざまな能力が組み合わせってできるもので、それぞれの能力の発達する時期には大きな個人差があります。どの方法がきっかけとなって発語に至るかにも個人差がありますが、あせらずに一つずつ試してみてはいかがでしょうか。