公園でお友達と遊べない! 人見知りの子どもの対処法
子どもを公園に連れていっても、お友達と遊べずに公園のすみで動かないなど、人見知りが続くと子どもの社会性の発達に不安を感じる親御さんも多いかと思います。
人見知りとは、人を拒否する反応も見られることからわかるように、発達心理学的には「見知らぬ人に対して恐怖や不安を抱くこと」と定義されています。我が子の恐怖や不安は、なんとか少しでも取り除いてあげたいものですね。
そこで今回は、人見知りはなぜ起こるのか、そして人見知りの子どもに対する公園での対処法について解説いたします。
人見知りはなぜ起こる?
人見知りが始まるのは一般的に生後7〜8ヵ月ごろからです。この頃の人見知りは、ママ(パパ)とそれ以外との区別ができるようになることで起こるため、ママ(パパ)と愛着形成できている証であり、成長の証であるといえます。
その後、人見知りは1歳までに終わる子もいれば、2〜3歳ごろまで続く場合もあります。この長さの差は、社会性が育ちやすい環境かどうかの影響もありますが、もともとの性格が内向的であったり怖がりであったりなど、生まれつきの性格によるところが多いようです。
しかし、1歳の時は大丈夫だったのに2歳を過ぎてから人見知りが始まるなど、後天的に人見知りになることもあります。たとえば、暴力を受けたり嫌な言葉を投げかけられたりした経験など、人から受けた恐怖や不安が強く残りトラウマとなることで、人見知りになることもあり、それを取り除くのは容易ではありません。
人見知りを和らげるにはスモールステップで
子どもが抱く人に対する恐怖や不安は、身近な存在である保護者が安心させるところから始まります。無理に他の子どもの中に入れず、ママ(パパ)と一緒に楽しく遊ぶところから始めましょう。まずは、「公園には知らない人もいるけど、楽しいところだ」と感じさせることが大切です。最初は公園の隅で抱っこをしたまま散策するだけでもいいでしょう。公園の花や虫を見つけて観察してみてはいかがでしょうか。
少し慣れてきたら、少しずつ人が居る方に近づき、居合わせた子どもやその保護者に、ママ(パパ)から話しかけてみましょう。そうすることで、「この人はママ(パパ)が話しているから怖くない人かな」と、子どもの不安が徐々に薄れていくことでしょう。
こういった行動を無理せず少しずつ繰り替えしていくうちに、警戒心の強い子どもでも、安心できる人とそうでない人との区別がついていくようになり、初めて会った人でも強い恐怖心を持たずに接することができるようになっていきます。
人見知りが続く子は、繊細な心を持ち合わせている場合が多いものです。焦らずスモールステップで子どもの人に対する恐怖や不安を取り除いていくようにしましょう。
親御さんによる対処が困難な場合は、少人数制の幼児教室に参加する方法もあります。発達に関する知識を有した講師やスタッフが、お子様のペースに合わせて、少しずつ社会性を育ててくれることでしょう。