子どもがぬいぐるみに執着するのはなぜ? フランスのドゥ-ドゥ-からみたぬいぐるみの役割

お気に入りのぬいぐるみと一緒に遊んだり寝たりする子どもの姿を、微笑ましく見守る親御さんが多いなかで、執着が強過ぎてぬいぐるみを離そうとしない子どもの行動には、困る場面もあります。
親の愛情不足のせいかもしれないと、子育てに関して悩まれる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、子どもがぬいぐるみに強く執着する理由と、フランスのドゥードゥーの習慣から見たぬいぐるみの役割について紹介いたします。

子どもがぬいぐるみに執着するのはなぜ? フランスのドゥ-ドゥ-からみたぬいぐるみの役割

子どもがぬいぐるみに執着するのはなぜ?

ぬいぐるみに執着する行動は、乳幼児の成長過程の心の発達において大きな意味があります。
母親の母乳やぬくもりの中にいた赤ちゃんが、徐々に外の世界に目を向けていく乳幼児期、不安を和らげたり安心感を得たりするための道具となるのがぬいぐるみです。あるデータによると、日本では3歳~6歳の幼児のうち、31%がぬいぐるみやタオル、人形などの物に愛着を形成し、24%が指しゃぶりによって精神安定を図っていると言われています。
これは、母親による愛情を充分に受けている幼児も同様で、母親の代わりのもので精神安定を図りながら、母親が自分とは別の存在であることを体感し、母親からの自立をはかっている期間だといえます。

また、自分の思い通りにならない事に対する怒りを静めるためにも役立つと言われています。幼児が怒りをコントロールするのは難しいなかで、ぬいぐるみをギュッと抱きしめることで、心の安定につなげています。
つまり、幼児にとってぬいぐるみと一緒にいることで、心が安定し前向きになれるということ。世の中の知らないことへ不安な気持ちを持ちやすい子どもほど、ぬいぐるみに執着しやすいと言えるでしょう。

フランスのドゥードゥーからみたぬいぐるみの役割

フランスには、子どもたちがドゥードゥーと呼ばれるぬいぐるみなどのグッズと生活を共にする習慣があります。
子どもたちは赤ちゃんの時からドゥードゥーに強い愛着を持ち、保育園や旅行先にもドゥードゥーを持って行き、遊ぶ時も寝る時も常に一緒です。
これは、フランスの赤ちゃんが生後数か月後から寝室を母親と分け、シッターや保育園に預けられるといった背景もありますが、ママから離れている間も子どもが安心して過ごせるように、ドゥードゥーをお供させているのです。
多くの子どもたちは、小学校に入る前までにはドゥードゥーを必要としなくなりますが、なかには10歳まで一緒という子どももいるようです。
赤ちゃんのころからずっと一緒のドゥードゥーは、子どもにとって遊び相手であり、一緒に寝る相手であり、お世話をしてあげる相手であり、時には相談相手でもあり、心の成長に役立つ大切なパートナーとなっているのです。

子どもがぬいぐるみに強く執着する理由と、フランスのドゥードゥーの習慣から見たぬいぐるみの役割について紹介いたしました。フランスでは、育児アイテムとして用いられることが定着しているぬいぐるみ。
日本でも、単なるぬいぐるみとしてだけでなく子どものパートナーとして、心の安定に積極的に役立ててみてはいかがでしょうか。

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