叶えてあげたい「英語でいろんな国の人と話したい」という子どもの夢
光村図書出版株式会社が、2022年7月に発表した「子どもと保護者の英語に関する意識調査」の中に、興味深い内容があります。この調査は、家庭での英語学習の状況や、英語に対する意識調査等を目的に行われたものです。
今回は、同調査結果をもとに、子どもの英語に対する「好き」が「苦手」に変わる原因、そして英語の学習において大切なことを、紐解いていきたいと思います。
子どもが英語を使って叶えたい夢とは?
「子どもがもし英語を自由に使いこなせたら、どのようなことをしたいか」について、同調査結果によると、
1位(37.8%)・・・「英語でさまざまな国の人と話したい」
2位(31.0%)・・・「英語の映画やドラマ、アニメなどを(字幕なしで)観たい」
3位(28.2%)・・・「英語の歌を聴いたり歌ったりしたい」、「海外に旅行したとき、英語でやり取りしたい」
となっており、実に3人に1人以上の子どもたちが、英語を使った海外の人とのコミュニケーションに憧れを抱いていることがわかります。また、1位~3位において必要となる英語学習は、すべてヒアリングとスピーキングであることも注目したい点です。
英語へ苦手意識を持ってしまう原因は?
英語への苦手意識についての質問では、「英語が好き、または得意」が6.8%に対して、「とても苦手意識がある」という回答が、小学生で6.6%、中学生で12.2%となっています。いっぽうで、保護者自身の中学生時代についての質問では、「とても苦手意識があった」が20.4%にも達しており、現在の中学生よりも苦手意識が高かったことがわかります。
また、「英語に苦手意識がある」と回答した人が苦手と感じるようになった時期が「中学1年」とした人が最も多く、本格的に英語を学び始める時期に苦手意識が芽生えた人が多いようです。いっぽうで、そのなかの大半が、「英語を使う機会がない」ことを苦手の理由として挙げています。
これらのことから、英語を使う機会を与えられないまま、文法などの本格的な学習へと進むことで、英語を学習する意欲が薄れ、苦手と感じてしまうケースが多いことがわかります。
英語学習に必要なものとは?
同アンケート調査で、「保護者として、子どもが英語を学習する上でもっとも重視したいこと」は、
1位(37.8%)・・・「英語を好きになること」
2位(27.8%)・・・「英語に苦手意識をもたないこと」
3位(18.2%)・・・「完璧ではなくても、英語話者とコミュニケーションが取れるようにすること」
また、「英語を身につけるために、もっとも必要だと思うこと」は、
1位(30.4%)・・・「異文化への興味・好奇心」
2位(19.4%)・・・「間違いを恐れないこと」
3位(19.0%)・・・「チャレンジ精神」
となっており、英語の習得で必要なことは、「英語に苦手意識を持たず、英語をコミュニケーションの手段として異文化への興味・好奇心を持ち続けること」だと言えるでしょう。
いっぽうで、「子どもが家庭で英語学習をする際に、好む教材やツール」(複数回答)が、「紙の教科書」が48.4%と最も多いこともわかっています。年代別では、小学生で54.0%、中学生で68.5%が、紙またはデジタルの教科書を使っていることから、小学生での教科書による英語学習が始まる前に、ヒアリングやスピーキングを行う機会をいかに与えられるか、そしてその経験によって英語を好きと感じ、英語を活用する場のイメージをしっかりと持つことができるか、が重要だということがわかります。
英語はあくまでも言語であり、本来は「学習する」というよりコミュニケーションを通して「身につける」ものです。日常的な英語でのコミュニケーションの場の確保、そしてコミュニケーションの先にある「異文化への興味」を幼いうちから育てるには、幼児インターナショナルスクールが最適です。さまざまな国籍の子どもとの交流のなかで、自然と英語を使ったコミュニケーションの大切さや楽しさを体感することができるでしょう。