ひと一倍敏感な子どもHSCの特徴と接し方ポイント

繊細で人一倍敏感な子ども「ハイリー・センシティブ・パーソン(HSC)」は、5人に1人にも及ぶといいます。HSCの子どもはストレスを溜めやすいので、周囲がストレスを溜めこまないように接してあげたいものです。

また、もともとHSCの要素をもって生まれた子においても、周りのその子への接し方次第で、社交的で大らかに育つ場合もあるといいます。
そこでHSCの子どもの特徴と周囲の接し方ポイントについて紹介したいと思います。

ひと一倍敏感な子どもHSCの特徴と接し方ポイント

HSC(ハイセンシティブチャイルド)の特徴

・大きな音や強い光、においや肌触りなどの刺激に敏感
・相手の声のトーンや表情を敏感に感じ取る
・人の気持ちや感情の動きに敏感で、対人関係に疲れやすい
・細かい事や違いによく気付く
・些細な事に動揺し、深く考えたり落ち込んだりしやすい
・感受性が豊かで、芸術に心を大きく動かされる
・慎重派で、状況をよく把握するまで行動に移さない
・突然の出来事や初めての経験への対応や反応ができない
・賑やかな場所が苦手で、静かな場所が好き
・アニメなどの暴力シーンが苦手
HSPは性格の問題ではなく、刺激を感知する「扁桃体」と呼ばれる脳の機能が、生まれつき過剰に働く特徴があり、一般の人よりも不安や恐怖を感じやすいことが分かっています。決して知的水準が低いわけではなく、むしろ高い可能性もあるとされ、軽い自閉傾向も備えている場合もありと考えられています。
感受性が強く、相手の気持ちを察知する能力や、物事を深く探求できる反面、ささいなことで動揺したり不安になったりするため、ストレスをためやすい特徴があります。

HSCの子どもへの親の接し方

HSCは病気や障害ではないため治療することはできませんが、環境を整えたり、接し方を工夫したりすることで、ストレスを軽減させることが可能です。

1.刺激を和らげる
音や光など苦手な環境に無理に馴染ませようとせず、なるべく静かで安心できる環境づくりを心がけましょう。苦手な人と無理に仲良くさせるよりも、自然体で安心できる場所を用意するなど、本人のペースを尊重します。視覚や聴覚からの刺激を強く受けすぎないよう、度の低いメガネや耳栓の活用もよいでしょう。

2.環境には徐々に慣らすようにする
新しい環境に慣れるのには、他の人よりも時間がかかります。決して無理やり慣らそうとせず、少しずつ時間をかけて慣らすようにしましょう。一人で飛び込ませず、親しい人と一緒に行動させる事でもストレスの軽減につながります。

3.しつけは穏やかに
大声の叱責は多大なストレスを与えてしまうだけで、しつけにはなりません。
しつけは、なるべく穏やかなトーンで諭すことで、心に届くようになるでしょう。

4.ありのままを肯定的に受け止める
繊細さや内気な気質を否定的にとらえると、改善するどころか引きこもりに繋がってしまいます。「誰も気がつかない事が気付けて偉いね」など、肯定的に受け止めて認めてあげましょう。HSCの子は自己肯定感が下がりがちなので、ありのままを認めてあげましょう。

5.おおらかに接する
HSCの気質を親が心配したり気にしたりすることで、子どもはさらに不安になるものです。「大丈夫?」と声をかけるのではなく、優しい笑顔でおおらかに見守るようにしましょう。親が「この子は大丈夫だ」と信じることで、子どもの自己肯定感の土台が築かれていくでしょう。

HSCは、変化を好まないので、活発な子どもより経験値が少なく心が貧しくなってしまうのでは? と心配されるかもしれません。しかし、HSCはもともと内面的に豊かな感情を持ち合わせています。
敏感であることの「良さ」を大切にし、「いつも見方だと」というメッセージで安心感を与えていきましょう。

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