【外国の子どもの習慣】アメリカの「しつけ」と日本の特徴

日本の子どもの自己肯定感の低さが問題視されるなかで、「しつけ」の仕方は最近難しくなってきています。
しつけを厳しくし過ぎるのも良くないですし、自己肯定感が低くならないよう、あるいは個性を重視したりするあまり、甘やかし過ぎてしまうのも良くありません。

しつけの方針については、各ご家庭によって考え方や合うやり方など異なる点はありますが、外国と比較すると日本全体として独特な印象があります。
そこで今回は、アメリカのしつけの特徴と、外国からみた日本のしつけの特徴、そしてしつけにおける「個性」への考え方について、ご紹介いたします。

【外国の子どもの習慣】アメリカの「しつけ」と日本の特徴

アメリカのしつけの特徴と日本との違い

子どもの自立を重視する行動が自己肯定感を高める

アメリカでは子どもの自立心を促すため、小さいうちから自ら考えて選択させるようにします。
何をして遊ぶか、着ていく洋服はどれにするか、自分の気持ちを大切にして、実際に行動させるようにします。

いっぽうで日本では、「子どもが失敗しないように」、「恥ずかしくないように」と、親が考えて子どもに行動を促すことが多くみられます。「こっちにしておきなさい」「あなたのためになるから」など、子どものためを思って出る言葉でも、子どもに従うことが強要され続けていると、自分で考えて行動する力が育たなくなってしまいます。

言われたことをやって成功するよりも、自分で決めたことを実行して得た成功の方が、やはり得る喜びは大きく自信にも繋がります。また、自分の決断を尊重してもらうこと自体が、「自分を認めてもらえている」「大切に思ってくれている」と子どもは感じるものです。
自己肯定感の高低は、幼いころからのそんな小さな積み重ねによるものなのかもしれません。
言われるがままやって成功したことを褒められても、子どもの自己肯定感にはさほど響かないからです。

親の冷静さが子どもの感情をコントロールする

軽く子どもを叩くだけで虐待と捉えられるアメリカでは、子どもの要求がエスカレートした際は、「タイムアウト」という反省の時間を設ける方法をとります。1度目は冷静に注意し、おさまらなければ次に「2回目だよ」と警告。それでもおさまらなければ、部屋のすみなど決まった場所で一定時間の反省タイムをとります。この間、親は感情的になることもなければ、しゃべり過ぎることもありません。
この方法によって、子どもは「このままでは要求は通らないんだ」「どうしたらいいのかな」と自分の感情をコントロールして考えるようになると言います。 一定時間、お互いが冷静になる時間を設けることで、感情をコントロールして冷静に話し合うための思考へと繋がっていくのです。

いっぽうで日本では、子どもの要求に振り回されて感情的になっている親や、要求を言い続ける子どもに対して無視し続ける親を時折見かけます。子どもに要求が通らない理由について懇々と説き伏せる方もいらっしゃるでしょう。しかし、大抵の場合は子どもには理屈が通らず同じ要求が繰り返されるため、親のストレスの原因となってしまいがちです。

外国からみた日本の特徴

福沢諭吉が、「かつての大奥のような怨望や嫉妬を根絶して、自由な活動による競争が必要だ」と言っているように、日本人の嫉妬心は古くから根強くあり、現在でも「同調圧力」や妬みによる攻撃行動が見られます。

教育の場においても「個性」よりも「協調性」が重視されてきたことから、周りの様子を気にする習慣が自然と身につき、自分と他人を比較し、異なった考え方や行動をとる人に敏感。特に、自分より楽しそうに生きているのを見ると「許せない」と感じたり、批判をすることで自らを正当化しようとしたりする人も少なくないようです。

しつけの観点から見る「個性」とは?

子育てにおいても、「周りと同じように」とか、「他人に迷惑をかけないように」という概念が強い傾向があると言います。そのため、子どもの「秀でている部分を伸ばす」よりも「足りない部分を補う」ことを重視しがちです。
しかし、子育てにおいては「足りない部分をなんとかしなければ」と思う前に、子どもの「ありのまま」をまずは受け入れることが大切です。なぜなら、自分の子が人と違うのは当たり前で、大人が「こうあるべき」と思う気持ちが強ければ強いほど、子どもの個性を無視してしまいがちだからです。

人より足りないと感じる部分があっても、本人が社会の中で生きていければ問題ありません。それよりも、子どもが得意・好きだと思える部分を伸ばすことで、社会で活躍できる場所を見つける方がずっと重要です。
グローバルでは、「自分の個性を活かしたさまざまな方法で社会貢献する」という意味合いで「個性」という言葉を使います。この「さまざまな方法」は、画一的ではなく一人ひとりで異なるため、個性を活かす教育が必要となるのです。

最近では、日本においても「個性の尊重」が叫ばれるようになりました。
しかし、子どもわがままな主張や勝手な行動を「個性」だと捉え、しつけを放棄してしまったかのように見える親御さんも少なくありません。
子どもの個性を認めたうえで、「この子には何ができるだろうか」と考え、社会で生きていく力をしっかりと身につけさせてあげたいものですね。

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