【外国の子どもの習慣】離乳時期に何を食べている? 外国の離乳食事情
生後6ヶ月頃から始まる離乳食は、赤ちゃんのお世話をしながら月齢に合わせた離乳食の準備が必要になるため、ママにとっては育児のなかでも大変な仕事です。
日本での離乳食は、はじめは10倍粥、そして野菜をペースト状にしたもの、魚・肉など少しずつ加えていくなど、与え方が細かく決められており、書店にも離乳食の作り方の本はずらりと並んでいます。
しかし、国によって食生活が異なるのと同様で、外国の離乳食は日本とは様子が異なります。
そこで、外国の赤ちゃんはどのようなものを食べているのか、外国の離乳食事情や特色をご紹介いたします。
外国の離乳食事情
赤ちゃんは世界中で生まれ、それぞれの国で離乳食を与えていますが、1日3食の離乳食を手作りしている国は少ないようです。
健康志向の高い韓国や、美食の国フランスそしてイタリアが、比較的日本と同じように離乳食を手作りする傾向がありますが、その他の欧米諸国、特に共働きが多い先進国では、市販のベビーフードの活用が一般的となっており、3食すべてベビーフードを与えているという国も少なくありません。
日本でも近年、離乳食初期から手軽に与えられるレトルトの離乳食は増えています。温めるだけ、お湯を入れて混ぜるだけ、そして味も和・洋・中などバラエティーに富んでいるので、忙しいママは離乳食に取り入れている方も多いのではないでしょうか。
外国の赤ちゃんは何を食べている?
<アジア>
日本で離乳食をお粥から始めるのと同じように、アジア圏では中国、韓国、インドネシア、フィリピンなどを中心に、お粥でスタートします。お粥でも国によって味付けは異なり、砂糖を入れたりミルクを入れたりする国もあります。
インドでは、お米以外にもダールという豆をスープ状にしたものや小麦粉、芋、バナナなどを使ったりもします。徐々にサフランやアーモンドパウダーから香辛料を取り入れていきます。
中国では、日本のように月齢に応じたステップを踏まず、離乳食を半年間続けて1才過ぎたら大人と同じものを少しずつ与えていきます。
<欧米>
欧米での離乳食はじめの食材は国によって異なり、イタリアはパスタの原料となるデュアルセモリナ粉にミルクを混ぜたもの、オランダではライ麦、ドイツではジャガイモを使うのが主流となっています。
フランスの主食であるパンは塩分やバターを含んでいるため離乳食はじめには使えず、淡色野菜から始まり、ニンジンなどの緑黄色野菜など野菜中心となっています。瓶詰めのベビーフードには、子羊肉や鴨を使用したフランスらしい離乳食も売られています。
イタリアでは、離乳食にすこしずつオリーブオイルやパルメザンチーズを加えたりして、イタリアらしい味付けに移行していくようです。
<アフリカ・南米>
アフリカや南米の離乳食はじめは、豆やトウモロコシの粉を溶いたものが多く使われています。
離乳食の特色
日本で最初のタンパク源として離乳食に加える白身魚は、新鮮な魚が入手しにくいことから海外では珍しいことです。
また、日本で離乳食期のフルーツと言えばリンゴやバナナですが、東南アジアをはじめとする温かい地域の国では、洋ナシ、メロン、マンゴー、パパイヤ、アプリコットなどのピューレを離乳食初期から与えている国も多いようです。
イギリスなどベジタリアンが多い国では、ベジタリアン向けの離乳食指導もあり、不足しがちなタンパク質や鉄分を補うために、大豆などの豆類、ヨーグルト、チーズ、などを与えます。また、乳製品や卵もNGな「ビーガン」には、発育へ影響を及ぼさないように離乳食期にサプリメントを利用することもあるようです。
外国の離乳食事情について紹介いたしました。
離乳食の食材も進め方も、国によって大きな特色があるのと同じように、日本においても、離乳食の進み具合には個人差があります。
赤ちゃんの食への興味、食の幅が豊かに広がるよう、肩の力を抜いて離乳食期を楽しんでみてはいかがでしょうか。