頭痛を抱えている子どもは多い? 子どもの異変と頭痛への対応について
子どもの頭痛は決して珍しいものではなく、体調の悪さや痛みを上手く伝えられない幼い子どもでも、頭痛を抱えている子どもは多いと言います。
発熱や風邪症状がなくても辛い表情を浮かべている、普段より元気がない、という子どもの様子を見て、心配をする親御さんもいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、子どもの頭痛の特徴と対応方法についてご紹介していきたいと思います。
子どもの頭痛
子どもの頭痛は3歳前からあると言われており、上手く頭痛を訴えられないため、「機嫌が悪い」と解釈されてしまっているケースもあるようです。日本では小児の頭痛外来はまだまだ少なく、小学生の患者へのヒアリングでは幼児の頃から同様の痛みがあったと明らかにするケースは少なくないといいます。
頭痛の種類には、明らかな原因がない「一次性頭痛」と、病気が原因で起こる「二次性頭痛」とがありますが、子どもの頭痛の多くは「一次性頭痛」にあたる「片頭痛」か「緊張型頭痛」です。
緊張型頭痛の痛みは、生活に影響するほど大きくはならないため、見過ごされることが多いいっぽうで、片頭痛の痛みは強く嘔吐を伴うこともあります。片頭痛は発作的に起こり、眠ると治ることが多いのが特徴。乳幼児が突然吐いて寝たら治ったという場合は、片頭痛が原因かもしれません。
また、子どもの頭痛としては稀ですが、頭痛が何日も続き痛みや頻度が増加する、立ち眩みを伴うという場合は、二次性頭痛の可能性があります。早めにかかりつけ医を受診するようにしましょう。
子どもの頭痛への対応
子どもの頭痛で痛みが強い「片頭痛」は、次のような症状を伴うことが多いといいます。
・嘔吐や吐き気
・顔色が悪い
・あくびが出る
・動かなくなる
・視界がぼやける
また、片頭痛は、母親から遺伝することが多いとも言われています。
これらが見られたら、「頭が痛いの?」と声をかけて、照明を落とした静かな部屋で休ませるようにします。
市販の鎮痛剤は、カフェインなどを含む複合鎮痛薬が多いため、頭痛のよく起こる場合はかかりつけ医に受診し、必要に応じて小児神経外来や頭痛外来などを紹介してもらいましょう。
頭痛の予防には、睡眠時間の確保やストレスへの対処が効果的です。気圧の変化や人混み、チョコレートの食べすぎなどによっても頭痛が起きることもあります。
頭痛の原因となるものは個人差がありますが、習い事が忙しい、人間関係で悩んでいるなど、気持ちにゆとりがない状況が頭痛を招くこともあります。
思い当たる節がある場合は、環境を改善するようにしましょう。
子どもの頭痛の特徴と対応方法について紹介いたしました。
幼い子どもは、頭痛をうまく訴えられないなかで、子どもの環境を見直すことで頭痛の予防にも繋がります。
子どもの様子がおかしいなと感じた時は、まずは頭痛の可能性を意識しつつ様子を注意深く見守り、必要に応じてかかりつけ医へ受診するようにしましょう。