子どもの自殺を防ぎたい! 家庭で大切にしたい心理的安全性とは

厚生労働省の発表によると、2022年の児童・生徒の自殺数は500人を超えて、警察庁の統計開始以来、最高数となったと言われています。
子どもの自殺が増加傾向にあるなかで、もし大切な我が子が自殺をしてしまったらと、考えるだけで心が痛むものです。

そんななかで、子どもの自殺を防ぐために家庭でできることとして、「家庭での心理的安全性」というものがあります。
この記事では、心理的安全性とは何か、その重要性や、心理的安全性を保つポイントについて解説いたします。

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心理的安全性とは?

心理的安全性(英語では「psychological safety」)は、家庭や学校、職場などの人々の集まりの中において、「自分の気持ちや考えを安心して伝えられる状態」を意味します。
成長過程にある子どもにとって、自分が何を話しても、どんな意見でも、どんな態度でも、たとえ失敗しても、自分という存在を受け入れてもらえるという安心感を持てる場があるかどうかが、子どもの心の安定性を維持するために非常に重要で、自殺を防ぐことに繋がります。

なぜ家庭で心理的安全性が大切なのか

子どもは、園や学校、子ども社会における多様な育ちや性格、思考のなかで、言葉の暴力を受けたり、自分の意見や存在を否定されたり、失敗を責められたり、心身を傷つけられるなど、さまざまなストレスを抱えることがあります。

自分を否定される機会が増えることで、子どもは徐々に自分の感情をさらけ出すことができなくなり、「自分は受け入れてもらえず、ありのままの姿は出せない」と感じてしまうことがあります。
特に、失敗が許されないと感じると緊張感が続き、脳にストレスがかかり続けて何かにチャレンジする気持ちも起こりません。

そんななかで、まず一番身近な組織とも言える家庭において、子どもが自分を安心して自由にさらけ出せる場であり続けることが大切で、その環境づくりは親御さんの心がけ次第なのです。

家庭において心理的安全性を保つポイント

家庭において心理的安全性を保つためには、子どもの「自信」と「主体性」を損なわずに育てることが大切です。

具体的なポイントは、次の3点です。

1.子どもの意見や好みを尊重する
大人同士で意見が分かれるのと同じように、親と子どもで意見や好みが異なるのはあたりまえです。子どもは親の所有物ではないので、子どもの意見や好みを否定せずに尊重しましょう。

2.子どもに決めさせる
子どもでも決められることを、親が勝手に決めてしまわないようにしましょう。些細な事から子どもに決めさせることを繰り返すなかで、主体性が育っていきます。「どうしたいの?」と子どもから気持ちを引き出すことを意識しましょう。

3.子どもの成長を信じる
何度失敗しても、子どもの力を否定せずに、子どもの成長を信じましょう。
得意不得意や成長する時期は、人それぞれで異なります。人よりできない事があっても、大人は自制心をもっておおらかに見守りましょう。

家庭での心理的安全性の重要性と実施ポイントについてご紹介しました。
家庭において子どもの心理的安全性を保つことは、子どもの自殺防止のために重要です。

子どもにとって、家庭を「自分を認めてもらえる場」とすることで、家庭以外の場に出ていく自信にもなり、子どもの大きな成長へと繋がっていくことでしょう。

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