子どもにサプリメントを与えても大丈夫? 知っておきたいサプリの知識
近年、子ども向けのサプリメント(栄養補助食品)が市場に多く出回るようになっており、サプリメントを常用している子ども少なくありません。
しかし、親御さんのなかにはサプリメントの安心性について心配される方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、日本の子どものサプリメント摂取状況と、子どもにサプリメントを摂取させるにあたって知っておきたいことについてご紹介します。
日本の子どものサプリメント摂取状況
ある調査によると、日本人の小学生のサプリメント摂取利用者は6.8%、そのうち35%は毎日摂取しているということがわかっています。
サプリメントで摂取している成分としては、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ハーブ、肝油などさまざまですが、アミノ酸やタンパク質を補うサプリメントに関しては、スポーツをしている子どもの利用率が高くなっています。
子どもへサプリメントを与える理由としては、「食が細いから」、「身長がなかなか伸びないから」、「スポーツをやっていて体力が続かないから」、「パフォーマンスを向上させたいから」などといった理由が多いようですが、なかには「持病があるため」という理由もみられます。
子どものサプリメント摂取で注意したいこと
サプリメントによって健康被害が起こることもあり、子どもにサプリメントを与える前にいくつか知っておきたいことがあります。
注意したい項目を以下に挙げますので、チェックしておきましょう。
1.成分について
サプリメントの成分の多くは天然物由来ですが、天然であれば安全とは限りません。
サプリメントは処方薬や市販薬に比べて、政府による規制が緩やかであるため、不純物や薬物が含まれるなど品質の悪いものが存在します。
たとえば、筋肉強化を目的としたサプリメントのなかには、ラベルに記載されていないステロイドが含まれているものもあり、それによって肝障害や腎不全を引き起こす事例もあるようです。
2.小さな子どもへの危険性
サプリメントの誤飲などによって、毎年約4,600人の子どもが救急搬送されています。
子どもが一人で服用しない、手の届く場所に置かないという注意も必要です。
また、乳幼児期は身体が未発達なため、食べたものの影響を強く受ける分、成分による影響を過大に受けてしまう危険性が高まります。
3.相互作用による副作用がある
サプリメントは、複数のサプリメントの服用や医薬品と一緒に服用することで、相互作用による副作用を起こすことがあります。特にセントジョーンズワートは、医薬品と相互作用を起こしやすいことがわかっています。
4.カルシウムは骨を強化させる働きはありますが、成長を促進させる(背を伸ばす)ものではありません。
5.鉄分を摂り過ぎることで、腸などの臓器損傷を起こすことがあります。
6.アルギニンは、サプリに含まれる量がごくわずかで、成長ホルモンの促進には繋がらない
7.オメガ3のサプリメントは、消化障害や下痢などを引き起こすことがあります。子どものDHA・EPA含有サプリメント服用による薬物性肝障害も事例もあります。
8.スポーツ栄養の分野では、そのスポーツを維持するためにサプリメントの摂取が必要となるほどの運動量は推奨されていません。
子どものサプリメント摂取が進んでいるアメリカの小児科学会では、さまざまな食物を食べている健康な子どもには、マルチビタミン剤の摂取を推奨していません。
お子さんにサプリメントを与える際は、有効性やリスクについてかかりつけ医に相談するとよいでしょう。
与える必要がある場合は、安全性についてよく確認したうえで、必要な時に必要なだけに留めるようにし、ある程度服用しても効果が見られなければ中止するなど、悪影響を受ける危険性に敏感であるべきでしょう。