最近よく耳にする不適切保育って何? 不適切保育の定義とは
最近ニュースなどでよく耳にするようになった「不適切保育」。
適切な保育が求められる保育士だけでなく、親御さんのなかにも不適切保育の理解を深めたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不適切保育とは具体的にどのようなものかについて、国が定める定義や具体例をご紹介いたします。
不適切保育とは?
厚生労働省が公表している手引書において、「不適切保育とは、保育所での保育士等による子どもへの関わりについて、保育所保育指針に示す子どもの人権・人格の尊重の観点に照らし、改善を要すると判断される行為」と定義されています。
過去においては問題視されずに見過ごされてきたことでも、昨今では不適切保育として指摘されることもあります。このようなことを防ぐためには、子どもの人権・人格尊重についてしっかりと理解をしておく必要があります。
子ども一人一人の人格を尊重して差別的な関わりを避け、育ちや家庭環境への配慮を忘れず、物事の強要や脅迫・乱暴な関わりを避けることが基本となります。
家庭における不適切保育の具体的事例
家庭において起こりがちな不適切保育の具体的事例には、次のようなものがあります。
1.「男の子(女の子)なんだから〇〇」
性別を理由にして行動を促すのは、差別的な関わりにあたるので注意しましょう。
「男の子なんだから泣かない!」など、よく聞かれる言葉ですが、性別ではなく子ども一人ひとりの違いを認めて関わることが大切です。
2.他の子と比較する
苦手な活動に取り組む子どもに対して、「〇〇ちゃんの方が上手ね」などと、他の子と比較するのは、子どもの頑張る気持ちを置き去りにした発言です。子どもの特性や得手不得手を認め、その子の中での頑張りに対する声掛けをするようにしましょう。
3.「〇〇しないなら△△できないよ」
親の言う事を聞かないと罰を与えるやり方は、子どもへ行動を強要したり脅迫する関わりにあたります。子ども自身で考えて行動できるよう、肯定的な言葉がけを意識して子どもの自発性を養うようにしましょう。
4.「恥ずかしいよ」という声がけ
泣き止まない子どもへ「赤ちゃんみたいで恥ずかしいよ」とか、「〇〇できないと恥ずかしいよ」などという声掛けは、大人の価値観を押しつけるものです。
まずは、子どものそのままの気持ちを受け止めてから、気持ちを切り替える声掛けをするようにしましょう。
5.「いま忙しいから後にして」と言う
子どもの発言を尊重し、その場でできるだけ耳を傾けましょう。どうしてもその場で対応できない状況の場合は、聞ける状況になった時に必ず「さっきは何だった?」と話しかけることで、信頼関係の構築につなげましょう。
親子間では、躾を重視するあまり子どもの個性や人権を軽視してしまいがちですが、子どもの人権擁護の視点を忘れずに、保育にあたっていきたいものですね。